令和元年(2019年)12月20日
一般社団法人日本POPサミット協会
会長 安達昌人
あっという間に師走に入り、朝夕の寒暖の差の身に染みる時候となりましたが、その後、会員の皆さんにはいかがお過ごしですか。どうぞ健康にご留意ください。
さて、「学問のすすめ」は福沢諭吉の著名な代表作ですが、最近は情報過多の時代、雑学の方が身近な情報源のようです。自分もこれまでにさまざまな経験をし、いろいろと学んで来たつもりですが、知らないこと(自分だけかも)や勘違いが、まだまだ多いようです。
そこで年末の今回は、ネットで、あるいは雑誌等で知った雑学の一部を「雑学のすすめ」として、手元の雑記帳よりアト・ランダムに紹介してみたいと思います。
・サンタクロースの紅白の衣装は、コカ・コーラ社がキャンペーンの際にデザインしたのが始まりとか。それまでは、共通のイメージはなく、その姿は愉快な老人の小人や妖精、恐ろしい小鬼まで、さまざまに描かれているといわれる。
・クリスマスケーキを食べる風習は、日本以外では見られない。これは第二次大戦後、ペコちゃんでおなじみの不二家が始めたものとされる。
・日本にクリスマスが伝わった時に、ターキー(七面鳥)を食べる風習も伝わったが、日本ではターキーの入手が難しく、風習は根付かなかった。そこに目を付けたケンタッキー・フライドチキンがマーケティングを駆使して、クリスマスにチキンを食べるという新たな習慣を定着させたといわれる。
・中国料理は少し食べ残すのがマナーとされる。出てきたものが十分であることを示し、「お腹いっぱいで満足です。十分に頂きました。ありがとうございました。」ということ。全部食べ切ると、「まだ足りないからもっとください」ということで失礼に当たるとされる。
・新米とは、生産された年から翌米穀年度中までをいう。「米穀年度」は11月1日から翌年10月31日まで。それを過ぎたものは「古米(こまい)」となる。寿司屋は古米を仕入れている。新米は握り鮨に向かないためとされる。
・マグロなどの大型の魚は、漁場から売り場に出るまでに、数の呼び方が変わる。生きているものは「匹」、水揚げされて商品として取り引きされるものは「本」、頭と背骨を落とした半身は「丁」、ブロック状に肉片を切り分けると「さく(冊)」、刺身や鮨の一口大に切り分けたものは「切」となる。
・トレイに入れた刺身の下に敷かれているのは「ドラキュラマット」。三和コーポレーションのドリップ吸収シートの商品名。魚や肉の切り身の血液を吸収し、抗菌作用を持つ。
・魚類のことを「さかな」と呼ぶのは「肴」から転じた言葉。「肴」は本来「酒菜(さかな)」のこと、酒のための「な」(おかず)で、酒席のために供される食品。酒の肴に魚介料理が多く使用されるために、魚は一般に「うお」と呼ばれて来たが、江戸時代ごろから「さかな」という呼び方が使われるようになったという。
・イチゴはフルーツとして、ケーキの素材として人気ものだが、本来は観賞用だった。江戸時代末期にオランダから栽培種野イチゴ伝わったので「オランダイチゴ」と呼ばれていた。明治時代以降から食用として栽培が本格的になった。
・「モスバーガー」のモスは、MOSで、マウンティン=山、オーシャン=海、サン=太陽。山のように気高く堂々と、海のように深く広い心で、太陽のように燃え尽きることのない情熱をもって、という方針で命名。
・缶詰は、ナポレオンが遠征の際に、保存の利く携帯食品をと、懸賞金付きで募集して生み出されたものといわれる。
・「サランラップ」は、もともと戦場で銃弾や火薬などを湿気から守るために使われた素材。「サランラップ」の名称は、家庭用に開発した「ダウ・ケミカル」社の二人の技術者の奥さんの名前「サラ」と「アン」からネーミングした。
・みかんを赤いネットの袋に入れるのは、ある色が周囲の色に影響を与える同化現象である。黄色のミカンが、熟して赤みがかって見える効果が期待できる。
・日本では、色の中で形容詞として使われるのは、古代からある赤、白、黒、青。赤い、白い、黒い、青い、という。ほかに色を付けて、茶色い、黄色いなどがある。緑い、橙いなどは使われない。
・盲導犬は信号の色「赤色」を識別して留まるのではない。障碍者の方が留まるので犬も止まる。最近の研究では、犬は色盲ではなく、青や黄色には反応し、赤色には反応が弱い。
・5円玉に穴が開いているのは、視覚障碍者の人にもわかりやすくするためと、材料費の節約ともいわれる。
・薬指は、5本の指の中で最も動かしにくく使われることが少なく、清潔であることから、薬を塗るときによく使われ、薬指と呼ばれるようになった。
・「セロテープ」は、ニチバンの登録商標。正式には「セロハンテープ」。プラスチック製と思われがちだが、素材は紙で「透明な紙」といわれる。最近はプラスチック製も出ている。
・「スチュワーデス」という言葉は、今は使われない。スチュワーデスの語源はもともと「豚小屋の番人」であったという。今は「客室乗務員」「キャビンアテンダント」に切り替え。
・「日本」の読み方は、にほん、にっぽんのどちらの読み方が正しいか。「日本橋」は東京は「にほんばし」、大阪は「にっぽんばし」。どちらを使っても良いが、正式には「にっぽん」。国際機関にはこちらで届けられている。
・電話を掛ける時の「もしもし」は、「申します、申します」が変化したもの。電話の性能が悪かった時代に、確認のために言った言葉が変化。
・「オノマトペ」はフランス語で擬声語。擬声語は擬音語や擬態語の総称。「胸がドキドキする」は擬音語、「ほっこりとした気分」は擬態語。カタカナ表記は、擬音語の方に多い。
・「天地無用」と書かれているのは、上下構わないということではなく、さかさまにしてはいけないという意味である。
・「鞄」「靴」という字は中国には無い。日本で作られた和紙漢字(国字という)。日本は海に囲まれて魚も豊富、また樹木の多い国なので「鰯」「樫」など魚編や木編の国字が多い。
以上、雑学の一例を記してみましたが、正確でなく、間違っていたらご容赦ください。