令和4年(2022年)1月7日
一般社団法人 日本POPサミット協会
会長 安達昌人
明けましておめでとうございます。
会員の皆様には、つつがなく新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
一般社団法人 日本POPサミット協会は、昨年8月1日をもって第11期を迎えました。
ただし、第9期後半から第10期に及んで、今日のコロナ禍の状況により、協会としての本来の活動事業が確実に実施できなかったことを、誠に残念に、また申し訳なく感じております。
日本はもとより世界中が苦境に陥り、あらゆる地域、業界、人々の暮らしに甚大な被害が及びました。従来の状態に戻ることは困難で、ウイズコロナの新時代、まさにニューノーマル時代が始まっているという現状です。
各界の代表者、企業の経営者が、新聞・機関誌等に新年の所感や抱負を述べています。そこに共通して貫く願いは「復活(リバイバル)」だと言えます。未だ予測のつかない新型コロナへの警戒と抑制を強めながら、経済活動、環境改善、働き方改革、世界人類の平和、人道支援など、停滞していた状況からの復活を誰もが要望し、目指しているようです。
そして、今日の進路の要の一つがDX(デジタル・トランスフォーメーション)であり、またSDGs(エス・ディー・ジーズ=持続可能な開発目標)です。
私たちの日本POPサミット協会も、本年は「復活」を指針として、POP広告を主軸とした販売促進活動を基に、売りの現場で、また教育指導などあらゆる場にあって、着実な事業活動を図りたいと願います。
今や日本は、どこにあっても「デジタル化」が主題とされ、当協会の事業活動にも活かされるべきです。
ただし、「デジタル化」重視の風潮にあって、その対極にある「アナログ」が軽視される傾向も一部に見られます。(通常、「アナログ」は「アナクロニズム(時代遅れ)」と混用され、デジタルに対比して、古い時代のもの、古い手法と誤って解釈されがちです。簡単には、データの連続的な変化を物理量で表わすのが「アナログ」であり、「デジタル」は連続的な量を段階的に切って数字で表すことを指す言葉です。人間の手によるクリエイティブ作業など「アナログ」でなければ出来ない重要なものも数多いのです。)
私たちは、デジタルを取り入れながら、アナログも大切にするという両輪を踏まえた活動で、進展していきたいと望みます。
また、SDGsに関連して「サスティナブル」の用語がよく使われますが、周知のように「持続可能な」という意味で、自然にある資源を長期間維持し、環境に負荷をかけないよう利用していくことを指します。私たちの協会も、作品の制作や教育において、商品情報を書き込む際には、サスティナブルな理念に基いて訴えることを大切にしたいものです。
話変わって、本年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公は北条義時です。昨年の「青天を衝け!」の主人公は渋沢栄一。最初は視聴率が高かったものの、終わりはきわめて低かったようです。登場人物が多過ぎて複雑、歴史や金融関連が入り混じり、渋沢栄一の偉人伝のようで、しだいに疲れた視聴者が離れたとされます。ただ、私自身は政権交替の歴史や金融機関などの変遷に興味があり、面白く視聴しました。
北条と言えば、元寇を退けた鎌倉幕府第8代執権の北条時宗が名君として著名で、それに対して義時は、目上の人間を監視したり追放したりして、悪人のイメージが強い存在です。しかし義時は、源氏と平氏の争いの際には、不利だと思われた源氏をバックアップ、その後の幕府内の権力争いにあっても、冷静な判断力、時代を見る目の鋭さで生き残ります。こうして、伊豆の豪族から武家の頂点にまで上り詰めます。
義時が生きた時代は、今日とよく似たサバイバル時代。固定観念に捉われずに広い視野を持ち、柔軟な感覚で臨機応変に望む姿勢は、私たちの活動にあっても学ぶべきだと思います。
さらに、女性活躍の推進が今日の課題になりますが、ひるがえって見れば、私たちの協会は、ほとんどが女性会員で、まさに女性のプロフェショナル集団です。女性特有の感性、観察力、ひらめき、小まめな実行力を発揮して現在に至っているのは素晴らしく、誇れることです。
新しい年を迎えて、協会もさらにいっそうの発展を目指し、「復活」の方針で歩んで行きたいと願いますので、どうぞ会員皆様のご賛同とご協力をよろしくお願い申し上げる次第です。