令和4年(2022年)5月31日
一般社団法人日本POPサミット協会
会長 安達 昌人
自分の暮らす東京都「足立区」が誕生して、今年度は90周年の節目の年になります。昭和7年(1932年)10月1日実施の制度改革により、当時の「北足立郡」が足立区となったもの。
区では90周年を記念して、さまざまなイベントを実施していますが、その身近な例の一つが「㊗レシートde90周年」です。
地域客が、区内の「登録店」(現時点で1,394店)で買い物をし、「㊗スタンプ」の押された900円以上のレシートを9枚集めて申請すると、「区内共通商品券」2,000円分がプレゼントされるというもの。
さらに、「特別店」(あだちの輝くお店セレクション選出店)の、朱色の㊗スタンプが押されたレシートが1枚以上含まれていれば、500円分追加され、計2,500円分の「区内共通商品券」がもらえます。スタンプ押印期間は、本年4月1日に始まり5月31日まで。
なお、登録店は2月1日からの募集で4月28日に締め切られ、事業協力金として、1万円が支給されます。
「9」の数字を活かして、明快で分かりやすく、ユニークな企画だと思います。
区の産業経済部商業振興係と、商店街振興組合連合会のコラボ催事です。
実は今、知り合いの店舗や飲食店で、8枚の㊗レシートを受け取っていて、月末までにあとの1枚を、どこのお店で確保するかを目下思案中です。
今一つの関心高いイベントは、「昭和のあだち写真展」、サブタイトルは「~写真に刻まれたエピソードとともに~」。
「あだち広報」4月10日号が「昭和時代の足立区を振り返る」を特集し、区民から写真や資料を募集したところ、多くの人達からの提供がありました。
写真展は5月8日の中央図書館での開催に始まり、地域図書館(14館)で、現在、巡回展示中です。
早速、近くの図書館で開催中の展示を観てきました。
テーマは「あだちと戦争」「あだちの風景」「あだちの人々」。
昭和は、志那事変、太平洋戦争と、まさに戦禍の時代です。出征する父と武運長久を祈る家族たちの記念写真、軍歌と日の丸の旗に送られ戦地に派兵されて帰り来ぬ人たち。モノクロの映像が、胸を痛めます。
「あだちの風景」では、「お化け煙突」で親しまれた「千住火力発電所」の4本の煙突も登場。見る位置によって4本が、3本、2本、1本に見えるもの。昭和36年(1963年)まで稼働していて、「煙突の見える場所」などの映画化もされました。自分も初めて上京した時、「お化け煙突」を見に行った記憶があります。
「あだちの人々」では、タライに小舟など浮かべて遊んでいる子供たちの表情は、純朴そうです。塾などの無い時代は、自由な遊び時間が多かったのですね。
この写真展には、保管されていた戦時中の品々、呉服店などお店の写真、田植え風景、さらに最盛期には牛が90頭もいたという牧場まで、きわめて多彩です。
ノスタルジアというよりも、記憶を朽ちさせてはいけない大切な時代の記録だという感慨です。「昭和のあだち写真展」は、ネット検索でも観られます。