「言葉」は時代によって変化するもの、そして、その時代を反映するものと言われます。日進月歩の今日の状況にあっては、最新の技術や施策が次々と生まれ、それに伴って、新しい言葉も増えていきます。特にデジタル化の進むビジネスシーンはもとより、日常の業務あっても、数多くのマーケティング専門用語、カタカナ語、英語略語がふんだんに使われている現状を目にします。ただし、実は正確には分からない、説明できないという言葉も少なくないようです。
そこで、POP広告に関わる人たちから、流通業に携わる多くの人たちが必要とする用語を検索する時に、すぐに役立つ用語集となるよう、POP広告用語を主軸として、関連する基本的な経営用語から、最新のITビジネス用語まで取り上げて構成しました。ぜひ、有効にご活用ください。
POP&マーケティング用語集は、下記の5つのカテゴリに分類して意味を表記しています。それぞれのカテゴリーは「あいうえお順」「ABC順」に用語を列挙しています。用語の中の知りたい単語をクリックすると該当する行の見出しに飛ぶので、そこから知りたい用語までスクロールしてください。
例)知りたい用語「キャッチコピー」
POPカテゴリ-「POP&広告関連」の用語から「キャッチコピー」をクリック。
【か】の見出しに飛ぶので、そこから下にスクロールして「キャッチコピー」を探してください。
色のイメージ
色から受ける印象や心理的イメージ。目に見えているものの色を連想するだけでなく、成長していく過程で経験したことも影響しながら構築される。POP広告の場合も、各色が持つ色の意味や与えるイメージをふまえて色を選ぶと、訴求効果がより高まる。
色の三属性
色が持つ3つの性質で「色相」「明度」「彩度」で表される。
「色相」… 色みの区別。虹のように赤・橙・黄・緑・青・紫の順番に見える色みの
違い。
「明度」… 色の明るさの度合い。白により近い色は明るい色、黒により近い色は暗い色で、この違いを表す。
「彩度」… 色みの強弱、すなわち鮮やかさの度合い。白・グレー・黒は彩度が0(ゼロ)で無彩色といわれ、白・グレー・黒に近い色ほど彩度が低いとされる。
色立体
三次元空間上に、色相、明度、彩度の三属性の位置づけにより体系的に色を示した立体のこと。すなわち、色立体上にある色を見れば、その色の色相、明度、彩度がわかる。
「色相」は色立体の中心軸の周囲360度、「明度」は色立体の縦軸(縦の中心軸は無彩色軸で明度スケールとも言う)、「彩度」は色立体の中心軸から円周方向に伸びる横軸である
色温度
光の色を数値化したもので、ケルビン(K)という数字で表される。ケルビン値によって色は赤から青まで変化する。温度(K値)が低いと赤く、色温度(K値)が高くなると白、更に高くなると青くなる。
カラーコンディショニング(Color Conditioning)
色彩調節ともいう。色彩の生理的効果や心理的効果などを活用して、配色によって安全で能率的な作業環境や健康的で快適な生活環境を創出する手法をいう。POP広告では、季節感、フェアなどの販促テーマ、商品イメージなど、お客様の購買心理をふまえた効果的な色彩計画を立てることが重要である。
寒色系
水や氷のイメージでひんやりと感じる、寒い色、冷たい色を寒色という。沈静色とも呼ばれており、また、小さく感じる収縮色でもある。色相環上では青緑~青(青紫)を寒色系と呼ぶ。
グラデーション(Gradation)
もともとは「順序立て」「段階付け」という意味であり、印刷・美術・デザイン用語としては、色の濃淡、明暗、色彩などの規則的・段階的な変化を指す言葉である。
絵画においては古くから用いられてきた色の表現であり、浮世絵の「ぼかしずり」という技術や水墨画などもグラデーションを用いた技法と言える。
コントラスト(Contrast)
「対比」「対照」を意味する語である。その度合いは「高い、低い」や「強い、弱い」で表現され、主に画像の明暗・彩度・大きさ・エッジ(背景との境界)などの対比を指すが、比喩的に、物事や人物の対比を指すような場合もある。
色料の三原色
色料(絵具やペンキなど)の色のもとはCMYの3色「シアン(緑みの青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー(黄)」。色料の三原色すべてを混ぜると暗い灰色になる。カラー印刷はこのCMYにB「ブラック(黒)」を加え、4原色の版を重ねて刷ることで、様々な色を再現している。
色光の三原色
色光の色のもとはRGBの3色「レッド(黄みの赤)、グリーン(緑)、ブルー(紫みの青)」。光は混ぜるほど明るくなる性質があり、これを加法混色といい、色光の三原色すべてを混ぜると白色光になる。
色相環
色みを表す環のこと。色の並びはスペクトルと同様に電磁波の長い赤で始まり→黄→緑→青→紫となり、再び赤に戻る。
進出色と後退色
暖色系の色や明るい色、鮮やかな色はこちらに進出する(近くにある)ように見え、逆に寒色や暗い色、濁った色は後退して(遠くに)見えるという色の性質。
暖色系
太陽や火を連想して暖かさを感じる、 暖かい色、熱い色を暖色という。興奮色とも呼ばれており、また、大きく感じる膨張色でもある。色相環上では赤~(橙)~黄を暖色系と呼ぶ。
中性色
寒色でも暖色でもない、どちらにも属さない色のこと。 色相環上では黄緑から緑、紫から赤紫を中性色と呼ぶ。
同系色
同じ色相で明度や彩度の違う濃淡の色のこと。配色においては、まとまりやすく上品な印象で安定感がある。大人しい印象なので、目立つ色などでアクセントを加えると効果的である。
膨張色と収縮色
「進出・後退」ときわめて密接なかかわりがある。進出するから大きく膨張するように見え、後退するから小さく収縮して見える。すなわち、暖色系の色や明るい色、鮮やかな色は膨張色で、寒色や暗い色、濁った色は収縮色である。
補色
色相環における反対側の色のことで、主に3つの効果がある。
「物理補色」… 補色関係にある2色の有彩色を混ぜると無彩色になる。
「心理補色」… 補色の一方の色をしばらく見つめた後、白い紙などに目を移すと、残像として補色のもう一方の色が現れる。
「補色対比」… 補色の関係にある色どうしを並べて置くと、より彩度が高くなったように色のあざやかさが強調される。
無彩色
白と黒と、その中間のグレーのこと。色相と彩度がなく明るさのみがある色、いわゆるモノトーンのこと。
有彩色
無彩色以外の全ての色。色相、明度、彩度という3つの性質を持つ色のこと。
類似色
色相環で近い位置にある色同士のこと。配色においては、調和がとれ、落ち着いた印象である。ただ、背景と文字を類似色にするとメリハリがつかず、読みにくくなることもある。